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◎山中伸弥(医学部・昭和62年卒)・京大教授
  米誌で2位の評価
  万能細胞に期待高まる
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 米科学誌サイエンスが十二月二十一日、二〇〇七年の科学研究成果ベストテンを発表した。そこに京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らのグループが世界で初めて「人間の万能細胞(iPS細胞)の作製」に成功した成果が第二位に選ばれた。また、山中教授は三十一日に発表された、「二〇〇七年度朝日賞(朝日新聞文化財団主催)」にも選ばれている。
 山中教授らのグループが作製に成功したiPS細胞は、国際的な注目を集めている。米紙ニューヨーク・タイムズでは、山中教授を紹介する記事が掲載された。
 注目されているiPS細胞は万能細胞と呼ばれている。つまり、iPS細胞を培養すれば、皮膚や神経、筋肉など、体のさまざまな組織を自由につくることが可能になる。
 iPS細胞の前にも、万能細胞として、受精卵を使うES細胞(胚性幹細胞)の研究があったが、これは倫理面の問題が非常に大きかった。山中教授が作製した万能細胞は、人の皮膚細胞から作るということで、拒絶反応の心配もなく、ES細胞に反対してきた人も評価している。また「ノーベル賞」候補とも言われている。
 ただ、再生医療として人間の体にすぐ応用するには、時間がかかる。現段階では、がんを引き起こす可能性のある材料を使っているため、もっと安全な方法を見つける必要がある。
 このiPS細胞は、再生医療の道を切り開くための重要な研究として、〇八年度予算の政府案にも、研究費二十二億円が盛り込まれている。この額は、諸外国の研究者が日本の研究を追い抜いて特許を取得すると、治療の際、高額の特許料を払わなければならず、患者の一部にしか恩恵が及ばなくなる事態も考えられるからだ。
 文部科学省は〇八年度以降も、総額百億円を超える研究費をつぎ込む戦略をまとめたとのこと。また、京都大に新たな研究拠点を設置し、全国規模の研究者ネットワーク体制も整備するとのこと。

■山中伸哉(やまなか・しんや)
 大阪府出身。本学の医学部を昭和六二年に卒業し、大阪市立大学の大学院を終了。米国への留学などを経てから、二〇〇四年十月から京都大学教授。


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